水色の運命
公園で考えた日から
答えを出したのは
一週間後だった。


大きなカバンを持ち
朝早く家を出た。


洋服類や小物。

預金通帳を持ち出発。


家には手紙を一通残してきた。




―自分だけで生活してみます。
落ち着いたら必ず連絡します―



初対面の男の言葉に左右されたワケではない。


初対面の名前も知らない男に
きっかけをもらっただけ。


誰とも本気でぶつからずに
ただ逃げている。

そう思われても
仕方ない。


でもノンは
ココでは何もかも上手く行かない気がしていた。

だから全てを棄てて
ノンは生まれ変わりたいと願っている。
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