水色の運命
実加ではない
もう一人の女の名前は
美樹といった。


実加とは違い大分おとなしい。


「美樹ちゃんは何で帰るん?
俺が送ったろうか?」

和哉は下心丸出しの口調だ。


「お前飲んでるやろ!
慎吾が飲んでないから慎吾の車で送ったり」

そう言ったのは山田だった。


「実加のことは?
実加は誰と帰るん?」

ベロベロに酔いながら
叫ぶ実加。


「これはどうします?」

和哉は苦笑いで
山田に相談する。


「お前が引っ掛けた女やろ。
責任持ってお前が金出してタクシー乗せろや」


和哉のナンパ癖に
山田は呆れていた。

そしてホイホイついてくる女にも呆れていた。
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