水色の運命
「俺トイレ行ってくるわ」

水崎は立ち上がった。

用を足してトイレの扉をひらくと
女が立っていた。


顔では見分けにくい4人を水崎は服装で見分けていた。


そこにいたのは
さっき水崎の名をきき何かを思い出していた女。

「なんや?」

水崎は平然をよそおう。

「水崎さんてあの水崎さんですよね?」

女は上目づかいで
水崎をみつめる。


「いつ
出てきたんですか?」

甘えた声で水崎にきく。

「お前何なん?」

水崎は上目づかいの女とは反対に
上から女を睨みつけた。

そうすると女は

「昔、好きでした」

と言った。


突然の告白に
水崎は何も言えない。


「昔より痩せてて
最初は気づかなかったんです。
それで名前をきいて思い出しました」


女の顔が赤いのは
照明のせいなのかどうかはわからない。
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