水色の運命
隆太に言われたように
いつからか
気になる女を車の助手席から探すようになった。

ただ
名前も知らない。

顔もうろ覚え。

会う事なんか
もう二度とないかもしれない。


そんな女を探すより
自分を好きになってくれる女を見た方がいいに決まっている。


好きと言ってくれる女。

尽くしてくれる女。


水崎は真剣に沙耶の事を考えた。


そんな水崎の気持ちを
一瞬にして壊したのは
慎吾からの電話だった。
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