水色の運命
隆太にお礼を兼ねて
バーで
水崎は隆太に酒をおごっていた。


「何か世の中変わったな」

水崎の言葉に隆太は
酒を吹き出しそうになった。


「お前21歳やろ?
オヤジくさいねん」

「五年も外の世界におらんかったら
世の中について行かれへん」


そう言うものなのか
隆太はそう思うしかなかった。


「あ〜俺このまま女できひんわ」

頭を抱える水崎に
隆太は

「そのうち現れるん
ちゃうか?」

と慰め
タバコをくわえた。


すかさず水崎もタバコをくわえ
先に隆太のタバコに
火を持って行った。


「火つけてくれるなんて珍しいやん」


「たまにはええやろ」

水崎が唯一
弱音を吐ける相手が
隆太だった。
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