水色の運命
「ホンマすみません」

キミタカは
申し訳なさそうな顔を見せた。


「気にせんとき」

助手席に乗り
いつものように窓の外をみている。


カチカチカチカチ…


信号待ちの間
左へ曲がるための
指示器の合図音が
水崎の中の何かを刺激した。

さっきの隆太の言葉を
思い出していた。


カチカチカチカチ…
カチカチカチカチ…
カチカチカチカチ…


「この信号長いですね」

キミタカの言葉と同時に信号が青に変わった。


「ゴメン!右に曲がってくれへん?」


水崎の声にビクッとなりながら
キミタカは合図を右に変えて
右折をした。


「どないしたんですか?」

驚くキミタカに水崎は

「悪いけど遠回りしてもらってもええかな?」

とお願いをした。
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