水色の運命
水崎の指示通りの道順を行き
例の茶店の前を通り過ぎた。


"居るわけないやん"

水崎は自分の行動に
突っ込んだ。


後はこの通りを真っ直ぐ進めば目的地。


水崎は指示を出すのをやめ
また窓の外を眺める。


車がすれ違うのもやっとの狭い道。


スピードを出すのも
ためらう。


自転車もスレスレで
横を通過する。


「危ない道やなぁ」

水崎がポツリとつぶやくと

「ホンマですね。
あの女の子も色んな意味で危なっかしいですよ」

キミタカが指さす方に
目を向けると
暗い夜道を女の子が一人で歩いている。


そして
車の横をスレスレで
歩いている。
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