水色の運命
水崎は
その女の子をみて
驚きをかくせずにいた。

「どないしよう?」

その言葉は自然とこぼれた。


「何がですか?」

キミタカは水崎の顔を見る。

こんなに硬直している
水崎をみるのは初めてだった。


「探してた子に似てる」

水崎の一言でキミタカは全てを理解した。


「Uターンしますわ!」


車の向きを急いで変え
その子を追いかけた。


女の子はちょうど裏路地に入るところ。


「あそこなら車とめられますね」

キミタカは必死だった。

裏路地に入り
女の子を追い越してから車を停車させた。


水崎は車の窓を全開に開けて
女の子が来るのを
サイドミラーでみた。


コンビニの袋を持った
その子が横まで来た時
水崎は声をかけた。
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