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"ピンポーン"
チャイムが鳴る。
『やっと来た』
ドアを開けると、
少し息を切らした彼が
微笑みながら立っていた。
『ごめん、遅くなっちゃって』
私の目を見ず
伏せ目がちに 言う。
高い 渇いた 声。
少し瞳が潤んでるのは
外の風が冷たかったからだろう。
私は彼の伏せた目を
しばらく見続けながら
今日の コト を考えていた。
しばらくの 間 。
すると彼が困ったように
『あの・・・入っていい?』
『あー どうぞ』
ぶっきらぼうな私の言葉に、
何故か少し彼は笑った。