alter ego~君と僕~
「ボクも、遥日と同意見だ」



…むぅ。



「航くん」



航が振り返る。



「なに、はるはる?」

「僕、大丈夫だから」

「は?」

「僕の事、傷付けていいよ」



航は絶句した。



「遥日。どういうつもりだ?

また、隣人が欲しいのか?」



違うよ。

航くんが、僕の所為で嫌な思いをするのは、嫌なの。



「…優姫の言葉を借りれば、怖い、という事かな?」



うん。

航くんとか統司くんとか優姫とかお母さんとか…。僕が知ってる人が嫌な思いをしたり、傷付くのは嫌なの。



「…ボクの名前が抜けているよ」


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