alter ego~君と僕~
「親愛の表現?」

「はい。恋愛ではなく」

「おいおい、遥日。ボクがせっかく蒔いたトラブルの種を…」



いらないから、そういうの。



凜は大きく溜息をついた。



「なんだ…、はるはる。紛らわしい言い方しないでよね」

「あはは…」

「全くだ。少しは、聴き手の事を…」



がぁー!



「じゃ、これからもよろしくね」



凜に一本のリップを手渡される。



「凜さん。これは…?」

「この前、はるはるにあげようと思ってたんだけど、タイミング無くしちゃってね」



銘柄を確認。



「…いいんですか、これ…高いやつ…」



凜はひらひらと手を振った。



「いいの・いいの。可愛い妹へのプレゼントよ」

「妹って…」



凜さん、僕の事、そんな風に…。


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