alter ego~君と僕~
Luchs‐Nebelを出る。



「遥日。君の推理は正しい。

遥日は、愛を一心に受けて育った。

ある時、君の父親は、遥日を、違った形で愛した。

遥日はそれを拒絶し、自己否定を繰り返す様になった。

そして、その中でも、最も強く否定したのが、自身が女性である事だ」



僕は、女の子だから、お父さんに…。



「そう思う様になった。そして、一人称を変え、自身の《女性》を封じ込めた」


…そう…。



「遥日。自分が好きか?」



…ううん。



「どうなりたい?」



…強く。



「具体的には?」



わたしを、取り戻す。


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