alter ego~君と僕~
屋上。



「で、遥日っちゃん。さっき言いかけたのは、何だったの?」

「あ、うん。

…引かない?」



優姫は穏やかに微笑んだ。



「遥日っちゃんは、あたしがレズだって知っても、引かなかったじゃん。

…あたしも、引かないよ」



優姫…。



「じゃ、話すね。

…わたしね、小二の時、お父さんに…その、…襲われちゃったんだ」

「…七海くんと話してたやつね」



頷く。





軽く首を絞められる様な感覚。





「…それが原因でね…、わたし、多重人格者になっちゃったんだ」



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