alter ego~君と僕~
放課後の校舎裏。

日中は清潔感を感じさせる純白の塗装も、既に染まっている。





壁にもたれかかった。





喧騒が遠くに聞こえる。

自分が独りなのだ、と実感する。





寂しくはない。





「人は独りで当たり前…」





呟き、小さく笑う。





僕は、独り。





優姫が去る、ずっと前から。





春日遥日と銘打たれてから今日まで、僕はいつも独りだった。

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