alter ego~君と僕~
教室前。



「遥日。止まれ」



もぅ。何?



「扉の上を見ろ」


足を止める。


あ。黒板消しだ。



「あぁ…。しかも、わざわざ真っ白にしている」

「はるはる。どうした?」


航が扉に手をかけた。


「航くん、待って!」


航は扉を開けた。





黒板消し落下。





航の頭が白く染まった。


「航くん、大丈夫…?」

「おう。黒板消しって、柔らかいしな!」

「洗わないと…」





一つの影。


「ど~したのぉ?七海くん、頭が真っ白だよぉ~?」

「ふん。遥日をハズしたから、その近辺にシフトしたか」


…優姫…。


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