alter ego~君と僕~
統司は気まずそうに視線を泳がせた。


「そ、そうだよね!はるはるが多重人格なんて、有り得ないよね!」

「う、うん。そうだよ!」



遥日と統司は校門で別れた。





「嘘吐きチキン遥日」



う、うるさい!

仕方無いでしょ!



「仕方無い?」



…多重人格者だなんて、知られたくないもん。



「ふん。それは恐れているんだ。嘘吐きチキン臆病遥日」



もう、黙ってよ!



「遥日。…君は、自分で気付かなければならない」



…何にさ?



「君が何を恐れ…、何を求めているのか。そして、その為に何が必要か」



…うるさい。



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