秘密の放課後



初めての来客者にあたしは驚いた

思わず見られたくない内容でもないのに携帯を閉じてしまった



開いたドアからは熱い空気が入ってくる
教室の中のひんやりとした空気とまじりあい非常に気持ち悪い




…低く図太い声が聞こえた
きっと男の声である



今の自分の格好はねっころがって
第3ボタンまで開けている非常に恥ずかしい状態だ


さすがのあたしも顔が赤くなってしまう


「あの…さぁ…」


男は沈黙をやぶった


「は…はい?」

あたしは恥ずかしいので男に背を向けてねっころがっていた 起きて顔を見られるのも嫌だ



男はあたしのことを奇妙に見つめている様子だ


なんだか本当に恥ずかしい


ドアが開いているからか恥ずかしいからか
あたしの額から汗がこぼれ落ちた



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