【企画】落下した青で窒息死


*****


終点を告げるアナウンス。


思い出をたどっている間に、ずいぶんと長い時間が経っていた。


行き先など決めていない。


とりあえず、いったん下車して、さらに北へ向かう列車に乗り換えることにする。


ホームに出ると、やっぱり風は冷たくて、ストールに顔を鼻までうずめた。


それでも今は、できるだけ彼から遠く離れたい。


その一心で、北を目指す。


大丈夫。


切符を切ってくれる車掌さんだって誰だって、いじけた子供みたいな私の滑稽さになど気づかない。




そう、滑稽だと思う。


分かっている。


でも、もう駄目なんだ。




心が、折れてしまった。



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