私vs国連
数人のスタッフによって、道路に15,6匹の鹿やアルパカやアリクイが放たれた。
「ものどもー、この女と戦うのだー!」
陸奥は楽しそうに号令をくだしたが、先ほどのリスたちとはうってかわって、鹿たちは物分りが悪く、そこらへんをウロウロするだけだった。
静子は新たな敵に闘争心を燃え上がらせ、ペットボトルを手に彼らに襲い掛かった。
「おきゃあぁーッ!」
本能的な叫び声と同時に、ペットボトルが動物達の頭に振り下ろされる。ポコッという軽い音が鳴り、叩かれた動物はビクッとした。
静子は次々に動物達を叩いて回った。叩かれた動物達は、びっくりして逃げ出した。
「皇帝、大変でーす!動物達が逃げていきまーす!」
動物帝国スタッフ達は大慌てで動物達を追いかけた。
「おのれー!罪も無い動物達をポコポコ叩くとは!こうなったら・・・ッ!」
陸奥は再び携帯電話を取り出した。


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