【唯我独尊カレシ。】俺様*オマエ*まるかじりッ
「女の子相手に何やってんですか、見苦しい。
キャラじゃないでしょう。
ファンの子が見たら悲しみますよ、ナツキ先輩」
「うるせーよ、コハル」
両手でどっさりとプリントを持ち、
コハルが呆れ顔でこちらを見ていた。
ナツキから放たれた言葉は印象の良くないものだけど、
それを気にした様子はない。
私をカバンを取り合うのを見ても、
彼の中ではどうでもいい事なんだろうと思わせる表情だ。
実際にどうでもいいんだろうけど。
目の前で繰り広げられていたからただ注意をとばしただけで、
それは生徒会役員としての役目上だという割り切りを感じた。
ナツキも、ある意味コハルに邪魔をされたに違いないのに、
先の軽い憎まれ口を叩いたくらいにして、
表情を和らげていた。