【唯我独尊カレシ。】俺様*オマエ*まるかじりッ


……あれ?


私いま、ユキトさんへの失恋よりも、秋月会長と登校出来なくなることのほうがショックって思った?


いや。まさか。そんな。



思いもよらぬ感情が強く出てきたことで、私は内心慌てる。



まるでそれは、私の心の中で秋月会長の存在が大きくなっているとでもいうようで。


うろたえながら、心のうちで強く否定する。


そんなこと断じてあるわけない、と。



ただ単に調子が狂ってるだけだ。


情けない。情けないぞ、私。



ちょっと同情されて、ちょっと構ってもらって、

ちょっと間接キスされちゃったくらいで。



こんなにも心が揺さぶられてるなんて、情けない。



「そうよ。たかだか間接キスくらいで!」


「……あ゛?」



「……え?」



しまったー!!


< 236 / 299 >

この作品をシェア

pagetop