【唯我独尊カレシ。】俺様*オマエ*まるかじりッ
「間接キスなんてこっちから願い下げです!
そもそも私から取り上げて飲んだのは秋月会長じゃないですか。なのになんでそんなイヤそうな顔されなきゃいけないの?
なにが『勝手に納得すんな』ですか。なにが『言え』ですか。
言ったらそんな不快そうにして。だから言いたくなかったんです! イヤなら紅茶飲むな!!」
「……別に不快だなんて思ってねぇ」
「会長の顔が、態度が、物語ってます!」
頭へ完全に血ののぼった私は、そらしてた筈の視線を秋月会長に向け、
親の仇のように睨み付ける。
言わなかった理由が当初と違うような気もするけど、
怒り心頭の私には関係ない。
でもちょっと、こんなにも吐き出せるなんて、自分でもかなりビックリした。
今更、秋月会長にどう思われたっていい、と思っているからだろうか。
秋月会長こそ傍若無人なんだから、こんなひとに気取る必要なんてない、から。
「……へぇ」
肩で息をしてる私に、秋月会長は改めて目を向けてきた。
声は絶対零度の冷気まみれなのに、瞳の奥は熱を帯びて見える。
「俺の顔が、態度が、なんだって?」