【唯我独尊カレシ。】俺様*オマエ*まるかじりッ
背を向けてその場から離れることも出来なくて。
ずっとここに立っていたら不審に思われるだろうに、私は俯いて、自分のつま先を見て立ってることしか出来ないでいた。
「あれ?」
ユキトさんの不思議そうな声に、びくんとからだが震える。
「アキ、今日バイクじゃないんだ?」
「……ああ」
秋月会長が、ちょっと詰まってから返事をした。
その間に対し何か思うことがあったのか、ユキトさんが聞き咎める。
「なんかあった?」
「いや、別に」
ふうん、と納得してなさそうな声を上げたユキトさんだったが、とことん追及しようという気は初めからなさそうだ。
どうしよう、今のうちにそっと離れたほうがいいのだろうか。