【唯我独尊カレシ。】俺様*オマエ*まるかじりッ
その言葉がきてもなお、すぐにバイクへと向かえなかったのは、
つまりは無駄な意地を張ってたからなんだけど。
軽い炸裂音みたいな舌打ちが聞こえて、溜め息がてら言葉が連なる。
「……気になるから、だ」
「え?」
不意にそう言われたから、何を言われたのか一瞬わからなかった。
聞き返したけど、どうやらもう一度言うつもりはないらしい。
そのかわり、何に対しての言葉なのかは教えてくれた。
「『どうして』って、さっき言っただろ」
「ああ……まあ、うん」
このタイミングで答えが返ってくるとは思わなかった。
というか『ウゼェ』が答えじゃなかったの?
もしかして、『どうして構うの』なんて質問をしてウゼェって言いたかったのかな。
てっきり『ウゼェ』が答えだと思い込んでた私には、彼の言葉の内容よりも、そちらの理解に苦しんでいた。