【唯我独尊カレシ。】俺様*オマエ*まるかじりッ
八方塞がりではあるけれど、しかしいつまでも黙っているわけにはいかない。
どちらにしても病院送りになるならば、
ここは誠実さを見せるしかないだろう。
一か八か、肯定することにした。
「乗りました……」
死刑宣告を待つ程とまでは言わないけど、それなりの覚悟を決めて言葉を絞り出す。
怒鳴られるだろうか。
殴られるだろうか。
ビクビクしながら反応を窺うと、サキは全く思いもよらない反応を返して寄越した。
ニヤリ、と笑ったのだ。
あっけにとられた私を、また上から下まで、まるで鑑定するかのように見る。
「へー。アキが。バイクに。アキが。うしろに」
ぶつぶつと呟きながら、言葉の間にぷくくと笑いが混じる。
ついには私に唾を飛ばす勢いで吹き出し、ひーひーと笑いながら目尻を押さえ始めた。
最後には、私を掴んでた手を離し、私を指差しながらお腹を抱えて笑い出した。