【唯我独尊カレシ。】俺様*オマエ*まるかじりッ

「何度言えば動くんだ」

「へ……？」


間抜けな声が出てしまったけど、相変わらず秋月会長は気にしていないようだ。


サキの私に掛けた意味深な言葉も。

本心はわからないけど、何も追及してこない。


代わりに言われたのは、「行くぞ」の一言だけ。



呆気なさすぎて、

私に関心があるのかないのか、イマイチはっきりしない。


それがなんだか、

有り難いような、苛立たしいような、複雑な気持ちになる。



サキの発言にさえ、どうでもいいような態度だったことを思い出し、

私なんて更にどうでもいいんだろうななんて思ったら、

なんだか無性に、やるせない気持ちになった。


何でそんな風に感じたのかと疑問が浮かぶ前に、

秋月会長の叱責が飛んでくる。

「早くしろ」


それを幸いに、私はそれ以上考えることのないよう、勢い良く立ち上がった。