オレとコイツとアイツ
「お前ら相変わらずだなー。」
オレとそいつの後ろから懐かしい声が聞こえた。
「和樹!」
「和くん!」
オレは思わずそいつの首から手を離した。
「あー苦しかった!大河くん容赦しないから死ぬかと思った!」
そいつはおおげさにぷはーっと息を吐いた。
「あぁ?お前が死んだら和樹も自由になれてさぞ嬉しいだろーな。」
「ひどい〜!!」
オレの顔を見てぷーっと顔を膨らます。
「お前…それ可愛いとか思ってやってる?全然可愛いくねーよ。」
「うるさいっ!!」
そう言うとそいつは和樹の後ろに隠れた。
「アハハ。まぁ、確かに可愛いくはないけど大河もその辺にしといてやって。」
「へーい。」
オレはタバコを口にくわえ、くるっと二人に背を向けた。
オレは普通に和樹と接する事ができてるだろうか?
オレは普通にあいつと…星羅と接することができてるだろうか?
昔はこんな事で悩むなんて考えもしなかったな…。