未来のない優しさ
戸惑う私の体を抱き寄せて…

「俺が、お前を守る事って無理なのか…?」

は…?

私の肩に顔を埋めて、苦しそうに話す声が…どこか遠い所から聞こえるようで。

「大和君…?」

「やっぱり無理なんだよ。
俺は、お前が好きなんだ。

ずっと…諦めたつもりでいたけど…無理」

私を抱きしめる手にぎゅっと力が入った…。

背中が小刻みに震えている。

何を言ったらいいのかも、どう動いていいのかもわからなくて、大和君の腕の中でじっとしているしかできない。

冗談でこんな事するわけない…。
いつも私の側で暖かく支えてくれた。

友情以上の感情を向けられている事も気付いていた。

そして私はそれに甘えたまま目をそらしていた…。

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