未来のない優しさ
知り合った時から、変わらずに私の体を気遣かってくれた友美先生は、両親とも離れて一人でリハビリに励んでいた私を応援してくれて。

マスコミから離れて、寮生活を送っていた高校二年間。
週末ごとに自宅に呼んでくれた。

まだ小さかった要くんと遊びながらおいしい手料理をいただいて、寂しい気持ちを忘れさせてくれた…。

いわばもう一人のお母さん。

「柚ちゃんには、幸せになって欲しいの。
子供が産めなくても、それ以上に柚ちゃんの事を愛してるくれる人がいたら、結婚してもいいじゃない?」

「でも…」

「子供がいてもいなくても、辛い想いをする時はあるんだから。

何が幸せかなんてわからないのよ?」

< 202 / 433 >

この作品をシェア

pagetop