未来のない優しさ
「う…ん」
不意に、寝返りをうとうと体をよじる柚の胸元から光る物が見えた。
傷痕が見えるからと普段はきっちりとめているボタンがいくつか外れて、
「ネックレスか…?」
そっと指先に絡ませて取り出すと、シルバーのネックレス…と。
一緒にこぼれ落ちてきた指輪。
チェーンをリングに通してある。
シルバーの指輪に埋め込まれた赤く小さな石。
「え…」
手の平にのせたその指輪。
つきあった女は多いけれど、唯一俺が女に贈った指輪。
高校時代、柚と過ごした最初で最後のクリスマスに贈った…。
「まだ持ってたのか…」
不意に、寝返りをうとうと体をよじる柚の胸元から光る物が見えた。
傷痕が見えるからと普段はきっちりとめているボタンがいくつか外れて、
「ネックレスか…?」
そっと指先に絡ませて取り出すと、シルバーのネックレス…と。
一緒にこぼれ落ちてきた指輪。
チェーンをリングに通してある。
シルバーの指輪に埋め込まれた赤く小さな石。
「え…」
手の平にのせたその指輪。
つきあった女は多いけれど、唯一俺が女に贈った指輪。
高校時代、柚と過ごした最初で最後のクリスマスに贈った…。
「まだ持ってたのか…」