彼執氏 *強引彼氏は執事様*
っとまぁ、最後の一撃が効いたか、私は留学をすることに。
そして季節は春になり、
「お父さま、お母さま、日本に行ってきます。」
「ちょっとまて。執事のことを忘れたとは言わさないぞ?」
にやっと笑うお父さま。
気持ち悪い。
忘れていた訳ではない。
忘れたかっただけだ。
元々私が日本に留学する理由は、自由になりたいからというこ
と。
だから、執事がいたら元も子もないのだ!
だけど私が頭の中で出した結論は、
アメリカで大人数のメイドと一緒 < 日本で一人の執事と一緒
大人数よりは一人のがマシでしょ?
「勿論、忘れていませんわ。」
「だよな?こちらがその執事のケイちゃんだ。」
「お初にお目にかかります、お嬢さま。」
「……。」
…ケイちゃん、前から名前だけは聞いていた。
春から私の執事だって聞いていた。
けども!
男とは聞いていない!