彼執氏 *強引彼氏は執事様*


「申し訳ありません。男嫌いとは聞いておりましたが、まさかここまでとは…。」

「いえ、こちらこそごめんなさい。初対面の方に手を出してしまって。」



私は男性恐怖症に近い。
男性が全員駄目な訳ではない。
他人に触れられると体が勝手に反応して、なりふり構わず叩いてしまう癖がある。



「そうだぞ?ケイちゃんはスーパー執事なんだから、失礼のないようね?」

「スーパー執事?」


思わず聞き返した。



スーパー執事?
スーパーマンの間違いでは?



「ああ。ケイちゃんは、あらゆる資格を持ち、全てにおいて優れている。
頭脳明晰、スポーツ万能、容姿端麗…。
完璧執事だけに与えられる称号を最年少でゲットしてるし!
大学は、スタンフォード大学を14歳にして首席卒業。
ね?やっぱりスーパー執事だろ?」



やけに興奮してるお父さま。
鼻の穴がピクピクと膨れは萎み、動いている。
やっぱり気持ち悪い。

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