loveletter



「んだよ」


小さく呟いて龍が去ろうとしたその時思い切り走り龍の背中に勢いよくぶつかった。


本当・・・もうついてない。



また睨まれた。


「これはい。」

恥ずかしかった私は仏頂面で手紙を渡した



ぐっしゃぐしゃの紙に適当に書いた『好きです』の一言。



「はっ?なめてんのか。」



やばい


殺気を感じ思い切り走って逃げた。


そりゃ誰でもキレるだろう。



教室に戻れる状態じゃなかった私はそのまま早退した。



家には誰も居なかった。

それだけが救いだった。



ひたすら考えたがやっぱり逃げたのは相当まずかったかも。


やっと気づいた。



「もうやだ・・・」


今日初めて吐いた弱音。
広い部屋に鳴り響く声。



急にたまりたまった何かに涙が止まらなくなった。


気がつけば深い眠りについていた。




_
< 6 / 21 >

この作品をシェア

pagetop