赤い蝶々

証拠

おろした後私は本格的に生理が止まりました。

彼は相変わらずで疑惑の女とは順調な感じ。

すぐには女のことは言えず証拠集めに必死でした。

五年言わずに集めた証拠は確かなもので、私を苦しめました。

私の機嫌をとるように色んな所に連れて行ってもらいました。

ユニバーサル、海遊館、京都、鈴虫寺、東京、etc…

疑惑から五年の間、証拠が確かなものになるにつれ、愛情が情愛に変わりつつありました。

全ての証拠が集まった冬のある日。

私は一時間も眠れないでトイレで泣いていました。

泣き疲れたのかベッドに戻り、爆睡している彼に背を向け浅い眠りにつきました。

寝相が悪い私は掛け布団をかけ直してくれた彼にいきなり目が覚め、彼の手を掴みました。

彼はびっくりする。

『あんた女おるやら』
真剣な私の顔にごまかせない、
と思ったのか
ひざまづき土下座。
『すまんかった』
『許してくれ』
私は殴ることもなく
『ふーん』
大阪本社に女がいる。
しかも七年前から。
私より10もうえ。
つまり私が後からきた浮気女。
その女は独身、結婚を焦っているらしい。

どうするのが一番なのか判断できないまま、大阪本社で会議に向かう彼を名古屋駅まで送りました。
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