クロスロードラヴァーズ
「柚枝自身は、もう吹っ切れている様子だよ。君はまだ気にしているようだけど。」
柳都の言葉に、聖河は親に怒られている子供のようにうつむく。
「柚枝って……良い子だろ?献身的で明るくて。まあ……多少思い込みが激しくて、トラブルメーカーだけどさ。」
「自分もそう思う。だが……」
「恋愛対象としては見れないって、そう言いたいんだろ?柚枝のことは僕がどうこう言う問題じゃないってわかってるよ。けれど……もし、梓だったら?梓に告白されたんだとしても、君は同じように振るのかな?」
「………。」
聖河は無言で窓の外に視線を移した。
「この質問にだけは答えてもらうよ、此処梨。梓が君のことを好きで告白してきたら……君はどうするんだ?」
「梓が自分に告白……か。」