クロスロードラヴァーズ
「さあなって……教えてくれてもいいんじゃないの?隠す必要なんかないでしょ!」
「人によって、答えは違うかもしれない。」
「私は聖河の答えを聞きたいの!」
梓は身を乗り出して、聖河に食ってかかった。
聖河の顔に真剣な表情が戻る。
「梓の剥いてくれたリンゴが一番美味しかった。これが……自分の答えだ。」
「なっ……何、恥ずかしいこと言ってんの!本人を目の前にして……ば、バカじゃないの、聖河!も、もう、今日は帰るから!」
「あっ……梓!」
聖河は右腕を伸ばして引き止めようとしたが、梓は顔を真っ赤にして怒り、さっさと帰っていってしまうのだった……。