恋するために生まれた
その週の日曜日。
あたしは屋上ではなく
病室の方に顔を出した。
「やっほー」
ツバサは
あたしの顔を見るなり
笑顔になる。
「退院、決まったよ」
「えっ?ホントに!?」
「あぁ。あさって」
「おめでと〜う」
あたしは椅子に座ると
持ってきたケーキの箱と
紙パックのお茶を並べた。
「一緒に食べよ」
「俺チョコのやつがいい」
「チョコもあるよ〜はい」
あたしは
持ってきた紙パックの牛乳に
ストローをさす。
「ケーキに牛乳って
なんか変じゃねぇ?」
「そう?」
「今さら背なんか伸びねーよ」
「背のために
飲んでるんじゃないもん」
ツバサはいつも笑っている。
それがあたしといるからなのか
いつもこうなのかは
あたしはわからない。
あたしは
あたしの目の前にいるツバサしか
知らないから。
「日曜日だけど
お母さんとか…来ないの?」
「来ない」
ツバサは表情を固くした。
なんだか聞いちゃいけないことを
聞いてしまった気がして
あたしは黙った。
あたしは屋上ではなく
病室の方に顔を出した。
「やっほー」
ツバサは
あたしの顔を見るなり
笑顔になる。
「退院、決まったよ」
「えっ?ホントに!?」
「あぁ。あさって」
「おめでと〜う」
あたしは椅子に座ると
持ってきたケーキの箱と
紙パックのお茶を並べた。
「一緒に食べよ」
「俺チョコのやつがいい」
「チョコもあるよ〜はい」
あたしは
持ってきた紙パックの牛乳に
ストローをさす。
「ケーキに牛乳って
なんか変じゃねぇ?」
「そう?」
「今さら背なんか伸びねーよ」
「背のために
飲んでるんじゃないもん」
ツバサはいつも笑っている。
それがあたしといるからなのか
いつもこうなのかは
あたしはわからない。
あたしは
あたしの目の前にいるツバサしか
知らないから。
「日曜日だけど
お母さんとか…来ないの?」
「来ない」
ツバサは表情を固くした。
なんだか聞いちゃいけないことを
聞いてしまった気がして
あたしは黙った。