恋するために生まれた
「どう?その後、彼とは」
母が朝めずらしく起きて
急にそんなことを言うので
あたしは飲んでた牛乳を
吹き出しそうになった。
「なっ…何よそれっ」
「べっつに〜?
アイロンの君、は
元気なのかなぁと思って」
「…アイロンの君って…」
母はあたしをからかっている。
そもそも顔が笑っている。
「お母さん、
いつからそんな
悪趣味になったの」
「悪趣味だなんて失礼ね。
エールよ、エール」
「…どこが?」
あたしは焼きたてのトーストを
サクッとかじった。
トーストには、断然バターだ。
たっぷりバターをのせて食べると
ものすごくリッチな気分になる。
少なくとも、あたしは。
「コーヒー飲む?」
母がカップを出しながら言う。
「いらない」
「お子ちゃまねぇ」
また母が
クックックッと笑ったので
あたしはイラッときた。
「もう行く」
鞄を持って椅子から立ち上がると
「今度紹介してね」
と母が言った。
あたしは無視して
靴をはくと
わざと音を立てて
玄関のドアを閉めた。
母が朝めずらしく起きて
急にそんなことを言うので
あたしは飲んでた牛乳を
吹き出しそうになった。
「なっ…何よそれっ」
「べっつに〜?
アイロンの君、は
元気なのかなぁと思って」
「…アイロンの君って…」
母はあたしをからかっている。
そもそも顔が笑っている。
「お母さん、
いつからそんな
悪趣味になったの」
「悪趣味だなんて失礼ね。
エールよ、エール」
「…どこが?」
あたしは焼きたてのトーストを
サクッとかじった。
トーストには、断然バターだ。
たっぷりバターをのせて食べると
ものすごくリッチな気分になる。
少なくとも、あたしは。
「コーヒー飲む?」
母がカップを出しながら言う。
「いらない」
「お子ちゃまねぇ」
また母が
クックックッと笑ったので
あたしはイラッときた。
「もう行く」
鞄を持って椅子から立ち上がると
「今度紹介してね」
と母が言った。
あたしは無視して
靴をはくと
わざと音を立てて
玄関のドアを閉めた。