妹とカノジョ。

「あ、あのな藍加、
これは彼女とかじゃなくて
ちょっと勉強を‥‥」


「でも、びっくりだよ、なんて
嘘‥だけどね。


だってお兄ちゃんが彼女いるの、
知ってたもん。」



俺の必死の意味不明な言い訳を、
掻き消すように藍加が言った。


ー知ってた??


「なんで知った‥」

「教えてあげなーいっ♪
お兄ちゃん酷いもん。

‥浮気しないって、信じてたのに。

私‥彼女なのに。」


藍加の顔が、
悲しく歪んでいく。
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