ジュリエットに愛の花束を。
やけに核心を突いてきた皐の言葉に、思わず黙り込む。
まぁ、確かにその通りだけど。
「だけど、なんか悔しくない? あたしも何か打ち込めるモノとか欲しくなってくる」
「出たー、瑞希の負けず嫌い。
いいんじゃない? 探してる時間は無駄にはなんなそうだし。
あ、探すついでにさー、モノは相談なんだけど、今日の19時からの飲み会出られない? 集まり悪いんだよねー。
クリスマス商戦なのにさー、みんなして予定あるとか言って。気合いが足りないよね」
がらりと話題を変えた皐に、顔をしかめる。
「商戦って」
「商戦じゃん。いい男を見定めて奪い合うんだから」
「そんなのに巻き込まないでくれる? あたし一応彼氏いるし」
「一応だってー。恥ずかしがっちゃってー」
肘でぐりぐりつついてくる皐から逃れようとしていた時。
後ろから呼び止められる。