ジュリエットに愛の花束を。


「じゃあ、明日ね。足、お大事に」

『寝相が悪い瑞希が隣にいないから大丈夫だろ。踏み潰される事もないだろうし』

「……寝てる相手に文句言うって、男が小さいよ」

『この2年間、あんだけ殴られたり蹴られたりしてれば文句の一つくらい言いたくなるのは普通だろ。

むしろデカイと思うけど』


苦笑する樹に、軽く笑ってから電話を切る。


時間は遅いし、数日前の間にあまりに色々ありすぎて疲れたけど……。

意外にも気持ちが落ち着いていた。


自分の突き進む事も見つからないままだし、あたし自身何も変わってないんだから問題は解決してないのに。

すがすがしくも感じる気持ちに、もう悩む気にもならなかった

何にも解決してないけど、まーいっか。なんて、あたしの悪い部分だけど。




< 223 / 355 >

この作品をシェア

pagetop