ジュリエットに愛の花束を。
樹が笑う。
そして、もう一つ注文を付け足す。
「じゃあもう一つ。……3秒黙ってて」
言葉と同時に落ちてきたキス。
深まるそれは3秒どころじゃすまなかったけど、大人しく樹を受け入れた。
熱のこもるキスに、呼吸が乱される。
服の中に入り込んできた手に、身体が反応して……スイッチが入る。
少し、女の子らしくなるスイッチが。
「…っ……ん、…」
樹にしか押せないスイッチが入った途端、頭も身体も全部が樹一色に染めあがる。
身体中に落とされるキスが、くすぐったくて気持ちいい。
「…ん、……」
ふわふわとした気持ちよさに、樹の頭を抱き締めた。
翻弄されるのさえ気持ちよく感じちゃうなんて……本当に重症。
まぁ、かなり前から気づいてたけど。