銀の怪盗
「銀…」
「え?」
「綺麗な髪ですね」
端正な顔立ちに優しげな笑みを浮かべるレスタードに一瞬見とれてしまう。
仕事の時はよく分からなかったが、存外綺麗な顔立ちをしているのだ。
「ありがとう」
なるべく自然に返すと、ふっとレスタードの目元が和んだ。
「最近はあまり来られないようですが…どうかされたのですか?」
「え?」
「毎日この店に来て、この席に座っていたでしょう?」
「…私のことを知っていたの?」
その言葉にレスタードの頬が僅かに赤く染まる。