僕 ハ 君 ノ 何 番 目 ?



コンコン――……



「祥太郎くん、起きてますかー?」



「………。」



返事がない。



まだ寝てるんですかね?



そういえば、昨日から様子がおかしかったですね……まさか!



「しょ、祥太郎くんっ!生きてますかっ!?」



返事がない……



「大丈夫ですか!?あ、開けますよ?」



ガチャ――……



私は祥太郎くんの部屋のドアを開けた。相変わらず、綺麗に整頓された部屋。



「祥太郎くん……大丈夫ですか?」



祥太郎くんはベッドで顔まで布団を被っている。



「具合でも悪いんですか…?」



私は祥太郎くんが寝ているベッドに近づいた。



「ゆ、い……?」



「きゃっ……!」



グイッと急に腕を引っ張られた。


ドキッ――……


祥太郎くんの顔の近くまで私は引き寄せられた。



「なに勝手に人の部屋に入ってんの?」



ドキドキッ――…



「ご、ごめんなさい。祥太郎くんが……」



「俺が?」



祥太郎くんは少し目を細めて言った。



「起きてこなかったんで……っ!」



ちゃんと前を見ることができない私はギュッと目を瞑った。







< 130 / 239 >

この作品をシェア

pagetop