僕 ハ 君 ノ 何 番 目 ?
「唯ちゃん」
私が浜辺で海を眺めていたら後ろから直人くんが声をかけてきた。
「えへへっ、私が泣いちゃいました……。一番泣きたいのは西野くんなのに……なのに……」
「ん……。唯ちゃんは優しいのね。」
直人くんは私の隣に座って私の肩を抱いた。
「優しくなんか……優しくなんかありません。」
再びポロポロとでる涙を拭きながら言った。
グイッと直人くんは私の肩を抱き寄せた。
西野くんありがとうございます……。
私を好きになってくれて
こんな私でも西野くんの人生を少しでも変えられましたか?
それがもしいい方向に変えられたなら嬉しいです。
私たちは色々な恋をしてたくさん笑って、泣いて、壁を乗り越えて少しずつ大人になって行く。
私にもいつか心から“好き”と言える人が現れますか?
直人くんは黙ったまま私が泣き止むまで胸を貸してくれた。