僕 ハ 君 ノ 何 番 目 ?
「全く、せっかくお父さんと二人っきりだったのにぃ~」
お母さんがプクーと頬を膨らます。
お父さんはそれをスルー。……と言うか新聞で顔を隠す。
「すみませんね。邪魔な娘が帰ってきちゃって!」
私は嫌みっぽく言った。
「ゆいーっ!お父さんはそんなことこれっぽっちも思ってないからなー!!」
お父さんがいきなり立ち上がった。迫力満天。
「むしろ、唯が帰ってきてくれて、お父さんは安心した!助かった!」
「は、はぁ……ι」
助かったって……?
「やーん、あなたそれどういう意味ぃ?」
「ヒィィィ!!」
あぁ、そう言う意味ね。
全く、この夫婦はいつまでこの調子なんだか……。
そんなことも思ったけど、内心お母さんとお父さんが羨ましくなった。愛し合っていて、いつまでも仲睦まじい夫婦。
いつか、私もそんな人と出会えるの……かな?