僕 ハ 君 ノ 何 番 目 ?
「わ、私!ほかに一緒に来た人いるんですけど」
「はいはい、じゃあほかのとこ行こっか」
全然、聞いてくれませ~ん!
……もう、どうしましょう。
みなさんとははぐれるし…知らない男の人には捕まるし……
ドカッ――……
隣から鈍い音がした。
「なにやってんの?」
「しょ、祥太郎くんっ!」
グイッと祥太郎くんが私を引き寄せた。
「いってぇな!何しやがる!」
見ると男の頬は赤くなっていた。
わわわっ!もしかして、祥太郎くんが!?
「おめぇこそ、なに俺のモンに手ぇだしてんの?」
おおお、俺のモンって!
「あそこです!若い男がケンカしてます!」
誰かが警備を呼ぶ声がした。
「やべぇ、逃げるぞ唯!」
「え?あっ!」
祥太郎くんは私の手をしっかりと握り、人混みの中を走りだした。