僕 ハ 君 ノ 何 番 目 ?
「はぁ……はぁ……」
私たちは全力で走り、人気のない所にやって来た。
「なに変な男に捕まってんだ!」
「うぅっ……ごめんなさい」
怒ることないじゃないですかぁ……。
「ごめん……」
祥太郎くんは軽く頭を下げた。
「……ごめん。俺が唯のことちゃんと考えてなかったから……手ぇ繋がなかったから。」
祥太郎くんが謝るなんて少し驚いた。
「じゃあ、……これからはちゃんと繋いでくださいね?」
ふっと祥太郎くんは優しく笑って髪を撫でた。
「………唯」
祥太郎くんは私を見つめながら顔を近づけてきた。
ヒュルル――……
ドーン――……
「わぁ!キレーイ!」
夜空に大きな花火が上がった。
「タイミング悪っ」
「綺麗ですねっ!」
「あぁ、……そうだな」
ドーン――……
空がキラキラと輝く。