Maybe Red
んなの、俺じゃなくてもキレんだろ?



いくらリアルさが欲しいからって、俺の仕事道具を勝手に持ち出すとか…



マジありえねぇだろ。



ド○キにでも行け、つーのっ!!



でも…。



俺は焼酎の入ったグラス片手に、今日の保健室での出来事を思い出しながら、フッと小さく笑みを浮かべた。



創が俺の白衣を持ってったせいで、



その白衣を菜奈美が洗ったせいで、



よりによって、アイツのバイト先を待ち合わせ場所にしたせいで、



俺はアイツを笑顔をするコトが出来た。



まぁ、その前にだいぶ泣かしたけど…な。



アイツの気持ちを、改めて知るコトが出来た。



まぁ、多少強引にだけど…な…。



俺は自分の気持ちを、ほんの少しだけ口にするコトが出来た。

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