青空と暗い屋上2

喪失

薄い切り傷をぎゅっと握り血を止める

血は簡単に止まった

目を閉じて 想像の中で人を殺す

まったく無意味な事で嫌気がさす

落ち着くとベットに潜り込んだ

ずっと昔の事を思い出す

お母さん、お父さん。

すごい優しかった

私は満面の笑みだ

三人で公園に行きお弁当を口にする

なんて素敵な家族なんだ

私はもう

もう

私は

死ぬほど嫌な思い出です。
本当は嫌い

お母さんとお父さんは

私だけを置き去りにして






死にました。

私を置いて
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